ドローンが国家免許に変わります

ドローンが国家免許に変わります

弊社でも、家屋点検サービスに導入しているドローン。

今までは、民間団体の認定資格での使用が可能でしたが、国家免許の導入が検討されているようです。
今回は、どういった内容に変わるのかを見ていきたいと思います。

 

国家免許導入の背景

現在(2021/06現在)の日本では、ドローン操縦士に対する国家免許は導入されておりません。
民間団体での資格や、飛行規制に関する法律を守れば使用可能となっています。

ドローンの使用は様々な分野で検討されております。その為、

・現在の飛行形態・用途の制限を拡げていくこと
・それに伴い、高い安全性を担保すること
・既に海外ではドローンの免許制度の整備が進んでいること

などの背景から、2022年の運用開始を目指して、国家免許制度の導入が検討される運びとなりました。

免許制度になると何が変わるのでしょうか?

大きく5つの項目で検討されているようです。1つづつ見ていきましょう。

①飛行形態・用途の拡大

現在の、ドローンの飛行形態はレベル1~4に分けられています。

 ・レベル1:目視内での手動操縦飛行
 ・レベル2:目視内での自動/自立飛行
 ・レベル3:無人地帯における(補助者なし)目視外飛行
 ・レベル4:有人地帯における(補助者なし)目視外飛行

現在の法律では、レベル3までの範囲において飛行可能です。
今回導入される免許制度では、レベル4まで飛行範囲を拡げることが検討されています。
レベル4までに飛行形態が拡がれば、市街地でのドローン使用が可能となるので、
新しいドローンによる配送サービスなどが始まるかも知れません。

ここから[②~⑤]は、自動車免許と比較すると分かりやすいかも知れません。

②一等資格/二等資格の2つの区分を設ける

ドローン免許については「一等資格」と「二等資格」の2つの区分を設ける方向で検討されています。

レベル4でのドローン運用は、一等資格取得が必須となります。
二等資格については、まだ詳細は分かりませんが、飛行形態や、機体の種類などに制限がかかるようです。

一等資格においては「第三者上空飛行に対応」することが検討されており、レベル4におけるドローン運用を
行う上で必須になることが予想されます。

二等資格については、機体の種類や飛行方法に応じて制限が加えられるようです。

自動車の第1種、第2種免許、普通、大型免許と同じようなものでしょうか。

③登録制度の導入

操縦者の氏名・住所とドローンの機体情報を登録し、登録記号の表示が義務付けされるようです。

自動車のナンバープレートと同じですね。

④ドローンの対象を200g以上から100g以上の機体に拡大

現行の航空法では200g以上の機体のみが対象だったのに対して、免許制導入に合わせて対象となる機体を
100g以上に拡大するそうです

自転車とバイクの関係みたいですね。

⑤機体認証制度の導入

有人地域の飛行が許可されるので、よりドローンの安全性を高めるため、国が機体の安全基準や規格について
認証する制度が設けられます。

操縦者に対して機体の整備を義務付けや、民間検査機関による検査を実施などが検討されています。

自動車の車両点検のようなものでしょうか?

 

まとめ

今回の国家免許制度の導入は、ドローンの飛行形態・用途を拡げていくことが目的のようです。
飛行形態・用途が拡がれば、様々な分野での使用、新しいビジネスが生まれていくことでしょう。

その為の操縦者及び機種の登録制や、より高い安全基準の設定の動きとなるようです。
数年後には、ドローンが自動車のように、私たちの日常生活で普通に目にするようになるのかも知れません。